施工事例紹介
2011.06.13
某住宅展示場
四季を楽しむガーデン。

1.アプローチの全景。1枚岩の階段に覆いかぶさるように枝を伸ばしたハウチワカエデとアオダモ。枝と枝の間を通り、アプローチを歩むと、風を感じてとても心地良いです。 ふと下に目を落とすと色とりどりの下草が植栽されていて、楽しさを感じることのできるアプローチとなりました。 2.ファサード全景。赤く色付いたハウチワカエデがゲストをお出迎え。しなやかな幹越しに玄関ドアを臨むことにより奥行感が増します。

3.外観全景。アプローチ階段や石積みなどで地面に起伏をつくり、変化をもたらしました。狭小スペースでは変化に乏しくなるので敷地の高低差を利用して立体的な演出にしました。またブロック造りの土留めを極力使用せず、石材を用いて法面処理を行い、柔らかくナチュラルな雰囲気となるようにしました。高木だけでなく低木のコバノズイナなどの紅葉も見事です。 4.庭の全景。木立が覆いかぶさり、あたかも雑木林の中にいるみたいに。狭小の庭であっても雑木林風のお庭をつくることは可能です。地面に起伏を設けて立体感を出し、庭木の幹を重ねるように植栽して奥行感を造りだしていきます。ベニシダやクリスマスローズなどの下草が賑やかしさを演出します。 5.ベルギー産の硬質砂岩の野良積み土留め。岩面の深みのあるグレーと錆び色のブラウンがあいまって、セピア色の赴き深い情景を造ります。無造作に積まれたその様は、力強く無骨な印象。そこに下草などの植栽がプラスされると自然な風合いに仕上がります。 6.スラっと伸びたアガパンサスの花。淡い紫の花の色は、ロマンチックで、上品な赴きがあります。 7.晩秋のウメモドキ。葉は紅葉し、赤い実が大変美しい。実を鑑賞する庭木のなかでも最上級といえます。12月に落葉しても、その実は枝に残し、彩りを失った庭のなかで深紅の実の美しさが際立ちます。

8.大判砂岩の側面。荒削りな切り出し面は、味わい深い。蹴上げ部分を凹まし、石の切り出し面を強調して面白味のあるエントランス階段となりました。 9.天然石のアプローチ階段。180×90㎝の1枚板の大判砂岩は迫力すら感じます。インドラジャスタン地方で産出される硬質砂岩で、マットな質感のアースカラーはナチュラル感があり、建物の色によく調和しています。1枚ごとにも色が違い、天然石ならではのおもしろみがあります。また砂岩は吸水性が高いことから、雨の日でも滑りにくくアプローチに適した材料だと言えます。 10.室内からの庭の眺望。室内床はダウンフロアという床面を低くした仕様。逆に庭の地盤を築山によってレベルを上げて、より地面を近くに感じる工夫を設けました。室内からみた庭は草木が非常に近くに感じられ、内と外が一体的に繋がった感じがあります。室内にお庭を取り込むという発想です。 11.庭木の株元にひっそりと佇むホタルブクロ。ベル状の花は可憐で美しいです。 12.水栓壁。庭の景色と同化した水場は、さりげないフォーカルポイントに。いかにも取ってつけたような水栓では味気ないので、袖壁の背面を利用し水栓壁としてしつらえました。 13.真鍮製のマリンランプ。古びた雰囲気は、どことなく懐かしい感じがします。