あゝ、無常。

愛知県岡崎市Nさま邸   n゜6

 

中庭のあるお宅。

 

前庭からアプローチ。

玄関開けて、前庭の景色。

 

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ちょいと、ひと工夫。

前庭では、ちゃんとした石組み。

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玄関開けて見える、地窓越しの中庭の景。

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きっちりした石積みが崩れて、散らばって。

 

きっちりした庭が、

玄関開けたら、崩れて散らばって。

 

そんなドラマを演出して。

 

 

「真行草」。

書道において、書体の書体スタイル。

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それが転じて、

華道、茶道、造園においても、和の心としての様式美。

造園においては、こんなふう。

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さしずめ、

こちらのお宅は、「行」から「草」への変化する演出。

玄関ドアを開けたら、シーンが切り替わる。

そんな演出。

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やっぱり、くずす以上、ちゃんとくずして。

水場は、ちゃんとした竹製のカケヒではなくて。

流木から滴る湧水のような景色を造って。

 

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「真行草」。

形あるものは、いつか崩れて。

それが、時の流れを感じる風情。

日本人特有の、無常観かを感じる美意識。

 

 

嗚呼、無常。

そんなお庭。

 

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