ニッポンのお庭を考える

 

 

シンメトリー。

西洋庭園においては、左右対称の幾何学的な美。

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アンシメトリー。

和風庭園においては、左右非対称を自然な美として捉え。

島根県-松江・足立美術館

 

 

 

芝生。そして、刈り込んだ潅木。

 

素材は同じでも、構成の違いで、

こんなにも見え方が違って。

 

 

 

どうやら、

それぞれ、根底の考え方があるんだとか。

 

西洋人は、

自然への支配欲が強く、より人工的に造園し、幾何学的にシンメトリーに。

 

日本人は、

自然を恐れ敬い、より無為自然に造園し、不自然なシンメトリーは嫌って。

 

 

 

 

シンメトリー。左右対称。

それは、絶対的な美。

だけど、うらはらに。

均整のとれすぎた美に対して、

不自然、違和感、緊張感、嫌悪感すら感じます。

 

 

 

例えばコレ。

映画監督スタンリー・キューブリックの映像美。

『2001年宇宙の旅』(1968)

『時計じかけのオレンジ』(1971)

『シャイニング』(1980)

等々・・・・・・・・・・・。

 

 

一点透視図法と、シンメトリーの構成の映像。

整いすぎたものに対して、人は緊張感や恐怖感を感じて。

絶対的な美しさがあるのにもかかわらず。

 

そんな心理を利用して、映像効果に用いたのが、奇才・キューブリック監督。

 

 

 

 

ハナシ戻って、洋風庭園と和風庭園。

どちらも、それぞれの美しさがあります。

 

 

自然を征服するのか、

自然に寄り添うのか。

 

 

整いすぎない美しさ。

DNA的に、やっぱり馴染みます。