ペラさに辟易して

愛知県春日井市Tさま邸   n゜2

 

昔。

年老いた大工さんから聞いた話し。

 

 

「厚みって、見えなくても分かる」

そんなこと、仰ってました。

 

 

「昔の家は、今の家と違って、壁が厚かった。」

 

「外から家を見ると、壁の厚さなんて見えないのに、壁が分厚いんだよ。分かるんだよ。

見えないのに、厚みって分かるんだよ。」

 

「それときたら、今の家は・・・・・・・・・・・・・・。」

 

 

 

 

そんなこと思い出しながら、現場の作業を見てました。

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大きな、切り出しの石材。

一枚100~200キロぐらいあるでしょうか。

大きな石だと、300キロ近いものも。

クレーンで吊って、一枚づつ丁寧に据えて。

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目地を埋めると、表面的には厚みは分かりません。

 

 

だけど、

分かるんです。

石の厚みが。

踏みしめると、分厚さが伝わります。

ペラくないんです。

 

 

 

 

何事においても、そうかも。

年老いた大工さんの言葉を思い出します。

 

 

そんな、厚みのある人間になりたいな。

 

 

おのれのペラさに、辟易して。

そんな晩秋の、ある一日。

 

 

 

 

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